増税の影響は?
消費税増税駆け込みの節目を過ぎ、お客様の動きの変化はいかがでしょうか。
一部会員様に確認をしていましたが、昨年から今年にかけてお客様の流れは少しあると感じられている方は比較的多かったようです。
受注結果につながったかという意味では、駆け込み需要が感じられたという回答と感じられなかったという回答と二分している印象ですが、総じて前回ほどでは無いという結論です。
前回で慣れが出ていること、増税後の支援策などの情報が事前に出回っていたこと、政策動向が読みづらいことも影響しているのでしょう。
仕事の波を減らす
低かったものの波があった点も影響したのか、それに合わせるように、特に昨年後半から今年にかけて、忙し過ぎるほど業務が溜まっているという部署と、比較的手が空いている部署とがあり、やりくりに苦労しているという話をよく聞きます。
受注に波があることで、特に今は設計もしくは工事が多忙を極めているようです。
つい先日、「施工不良が相次いでいる」というニュースが流れました。
経営姿勢の悪さは論外ですが、就業者の高齢化、人材不足は慢性的に問題となっていますが、そこに仕事量の多さが相まって、品質の低下・劣化がもたらされているケースが多くなっています。
これは大小問わず発生しており、建設業界に対する風当たりの強さ、不信感にもつながっているため非常に残念なところです。
仕事の品質を上げ、安定した強い経営体質を作ることが求められますが、この点は多くの工務店・ビルダーの皆様が課題としておられ、安定した受注確保、安定着工、安定引き渡しに向けた取り組みが重要視されています。
この安定受注・安定着工・安定引き渡しを実現するポイントは、本誌でも再三指摘している通り、業務の標準化にあります。
業務が明確で、プロセス管理手法も明確で、経営の見える化ができ、先が読める状態であることが必須であり、安定して業務が進行する仕組みづくりのベースとなります。
そのうえで、安定受注をもたらすための営業プロセス管理が必要になるわけですが、この点、上棟を基準に月〇棟上棟を守る方針を立て、そこから逆算し営業・クロージング計画を詰めていく、という取り組みを始められた住宅産業塾会員様も複数おられます。
安定受注から安定着工を導く努力は将来の安定経営に直結しますので大切な取り組みです。
働き方改革は、その制度に気を取られがちですが、業務の中身を見直すことが一番の対策です。
業務の標準化をし、仕事の波を無くすことは中小企業にって難しい課題と思われる方も多いと思いますが、「良い会社」となるために必要なテーマですので、ぜひチャレンジしてください。