梅雨明けしたとたん、猛暑がやってきました。
熱中症で緊急搬送された方も激増しているようですので、
現場での対策がとても重要になってきます。
建設業において熱中症で亡くなる方は、
新築やリフォームも含めて住宅関連の工事が多いそうです。
大きな建築物の場合、
たくさんの作業者がいるのとしっかりした熱中症対策をおこなっています。
しかし住宅のような小規模建築の場合、
熱中症対策も弱いところや
1人で作業していることで気付かれにくいといったこともあり、
比較的多くなるようです。
熱中症対策は、誰がおこなうのでしょうか?
個人が気を付けるのはもちろんですが、
実は元請けの責任においておこなわなければならないのです。
塩あめを用意する、
水を用意すること、
そして注意喚起をすることもこの時期は特におこなってください。
ただしスポーツドリンクは、
糖尿の方が飲むとかえってよくありませんので、
個人の健康状態も把握しておく必要があります。
熱中症をどう防ぐかについては、
まずは現在の環境がどのような状態かを知らなければなりません。
熱中症に対しては、暑さ指数(WBGT)という指標が有効です。
暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度)とは、
Wet Bulb Globe Temperatureといって、
熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標です。
単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、
その値は気温とは異なります。
暑さ指数(WBGT)は
人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で
人体の熱収支に与える影響の大きい
①湿度、
②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、
③気温の3つを取り入れた指標です。
厚生労働省も、
このWBGTを活用した熱中症予防対策を推奨しています。
簡易なWBGT測定機器も市販されております。
現場などに置くタイプと携帯用のものもありますので、
現場に1個、出来れば作業者の方にも1つ用意してはいかがでしょうか?
また、1人作業をしている現場で何かあった時の為、
身に付けて置ける笛も有効です。
これは熱中症に限らずですが、
外へ異常を知らせる効果がありますので、
このようなツールも活用してみてはいかがでしょうか?
ただし、いくら測定機器があったからといって
体調が悪ければ危険が高まります。
前日の飲酒や睡眠不足、
風邪気味など、翌日の仕事に影響がある場合は
少し休息するといった習慣も必要になってきます。
無理して仕事を進めるよりも、
無理をすることでかえって迷惑をかけるのだと、
1人1人が認識して言い合えるような環境を整えてみてください。