「総合営業力」強化のポイント
会員の皆さんに話を聞く限り、4月以降もお客様の流れは堅調なところが多く、全体的に消費税の影響は限定的であるようです。
ただし、長期的に見れば今後受注に苦戦することが予想されるため、油断はできません。
マーケットは、2030年には今から約3割減少すると言われています。
そのため、今のうちから受注活動を進化させる必要があります。
営業単独の動きだけでなく、現場の活用はもちろん、設計・施工も意識を共有し、全社一丸となってお客様に感動していただくこと、いわば「総合営業力」が求められます。
それには多くのことに取り組まなければなりませんが、秘訣は唯一、「決めたことをやり切る事」につきます。
「明確」であることが大事
決めたことをやり切る前提として、やるべきことを「明確」にする必要があります。
まず、理念が「明確」であること。
わが社はこうだ!と言えるもの、伝えるべきものを「明確」にし、経営者幹部マネージャ、社員、取引先にまで浸透していること。
そして、戦略が「明確」であること。
誰をターゲットとするのか、どのお客様層を狙うか、はっきりさせる必要があります。
そしてそのターゲットとコンセプトを一致させそしてビジネスシステムが「明確」であること。
営業・設計・工事・アフターの仕組みが標準化され、明確でやりやすい状態をつくるのは会社の責務であり経営者幹部の役割です。
逆に言えば、ビジネスシステムが明確で、この通りにやってうまくいかなければその責任は社員でなく、経営幹部にあるということです。
これらが明確であれば、あとは徹底実践のみ。できるまでやり切る。そうすれば必ず成果は出るはずです。
そして、それが自社の強みとなり、結果として勝ち残り企業になることができるのです。
月例実践研究会での提言
最後に、月例実践研究会で提言した内容を列挙します。
①お客様の特性をよく知ること。家族構成・キーパーソン、趣味や好みを押さえタイミングを図って情報発信。
今はサーチの時代。それから絞ってくるため、来場予約が一般的になっている。強みの中の強みを、自社の得意を伝えること。
それに加えて初回対応。集めるのはマーケティング、来場予約制度で対応力強化が鍵。
②売れる絶対条件として、暮らしの実現・快適の提案。それを標準化すべきだが、標準化しても個性がつぶれることはない。
③PDCAマネジメントは真理であり、PDしかなくC(チェック)がない、だからちゃんとしたA(アクション)ができていない場合が大半である。行動したことは常に?(チェック)し、次の実践に活かしましょう。
④総合営業力の時代、仕組みなくして営業力強化なし。現場を使う営業、意識の共有により燃える集団へ。そしてお客様に伝えていただく営業を目指すべき。
⑤行政動向はチェック。一つの取り組みは最低3年は続くことを意識せよ。
⑥顧客の二極化といわれるが現実は3層あり、それぞれの顧客層にあった売り方がある。
⑦どういう客がわが社の見込み客か理解しよう。通常、見込み客は35~40種類はある。
⑧見込み客を増やすのも大事だが、有望見込み客を2倍にすることを意識すべき。100分の3が契約でき、100分の47は何らかの理由で逃げているのであれば、それを100分の6にする方法を考える方が良い。
上記を参考に、皆様が決めたことを徹底実践し、お客様に選ばれる組織になることを切に願っています。