照度と眩しさの関係

住宅産業塾講師でも人気の㈱灯り計画三原慎一様に執筆いただいている、暮らしに灯をプラス 

コラム好評連載中。

45歳を境に目の退化が進むということを知っていますか?

高齢に伴い、目の水晶体が白濁し黄色に変色します。

 

これにより、眩しさを感じやすくなる一方、明るさを欲求します。

 

 

 

視力の分野では40歳を境に高齢者の部類に入ります。

 

目の退化は予想以上に早くから始っているのです。  

 

 

必要な明るさは、一般的に40歳を過ぎたら年齢に10を掛けた数字が適正照度と言われてます。

 

40歳で400ルクス、80歳で800ルクス。

 

40歳と80歳では必要照度に倍の差が出ます。

 

さらに、加齢による色覚の変化も無視できません。

 

年齢が高くなるほど青系統の色覚が鈍くなり、赤系の明度が上がるともいわれています。

 

 

 

そして、一番厄介なのが「白内障」水晶体が白く濁ってくる病気。

 

60歳台で70%。80歳台で100%の確率です。

 

白内障を発症すると、途端に「眩しさ」が気になりだします。

 

 

 

原因は、「光の乱反射」 

 

雨の日の油膜がギラギラした車の窓ガラスの様な感じになります。

 

天敵は、ダウンライトが一番多いのでは?と予想してます。

 

 

 

ダウンライトは浅型が多く、LEDの光源が直視できます。

 

だから眩しさが倍増してしまうのです。

 

 

 

そんな時は、深型の器具を選ぶ。

 

若しくは、グレアレス(眩しさを抑えた)の器具を選ぶと眩しさを軽減することが出来ます。

 

 

 

そして、間接照明を取り入れ、天井面や壁面に光りを当てて、

空間が明るく感じる「明るさ感」を作る事がポイントです。

 

 

 

誰にも必ずやって来る「白内障」。

 

事前に対策を取る方法を知っているだけで

老後生活を見越した快適な暮らしの計画を提案することが出来ます。

 

 

明るさを確保する照明ですが、

不快を取り除くことが出来るのも照明です。

 

文責:株式会社灯り計画 三原 慎一