1、革新的企業の台頭
今は変化の時です。新しいことが始まる時代です。
住宅業界も旧い間違った通念を捨て去る時にきています。
規模の時代が終わり、
販売だけの時代が終わり、
顧客を無視した時代が終わり、
本物の時代がきています。
今、新しい革新的企業が誕生してきています。
①ミッション経営を徹底した良き社風が、評判が評判を呼び、お客様がお客様を呼んで受注増つながっている例。
②CSと徹底したコストダウンの取り組みで「良い商品をより安価」で提供し順調な例。
③自前大工の育成に力をいれ、CSビジネスシステムの構築・実践による躍進の例。
④1日5回の清掃で(現場及び現場周辺)で地元から抜群に信頼されている例。
⑤こだわりの商品と安心納得プロセスで大評判の例。
⑥見えない価値を徹底追求し、[いい家・いいコミュニケーションづくり]のビジネスシステムでの活動を実践~心とモノの両面で対応、
顧客との真のふれ愛を強化し順調な例。
⑦カフェなどとのコンビネーション店舗の新業態にて躍進してきている例。
⑧不動産とのコラボによる新業態で、戸建・マンションリノベーション活動が軌道に乗り順調な例。
⑨HPなどWEBによる顧客囲い込みや、SNS活用による新業態で発展の例。等
ざっと革新的企業の特長を上げました。
いずれの企業もこだわりが強烈です。
商品にこだわり、ビジネスシステムにこだわり、新業態にこだわり、CS実現にこだわっています。
今までの大会社が有利ではなく、地場工務店が優位でもありません。
市場と顧客に認知・歓迎される企業の時代であることがわかります。
失われた時代からやっと本物の時代、革新的ビジネスの時代がやってきているのです。
2、今、やるべきこと
今は基本・原点に戻ることです。
会社や商品の特長が明確でないことや、アプローチ・コンセプトブックがないことや、どういう
プロセスで仕事を進めるのが良いのかが不明確では、お客様にアピールもできず勝ち残りはできま
せん。奇手奇策はありません。
よく現実をチエックしてください。
①商品と顧客の棚卸と見直し、
②現状のフローとシステムの棚卸と見直し、
③現業部門の実務力(営業・設計・工事・アフターにいたる実務実行力)の棚卸と見直し、
④現在の組織と人財の棚卸と見直し、
⑤経営データとCS力の棚卸と見直し、
をする必要があります。
そして強み・弱みのポテンシャルの分析・把握から、戦える企業へ再設計・再構築を図ることです。改善・強化されていけばOKで、自信を持ってさらに継続・努力してください。
問題がある場合には謙虚に反省して改善・強化に努めてください。
3、規模や業態で変わる運営
規模によって、経営のやり方は変わります。
1~20棟は社長を中心とした以心伝心の運営で十分ですが、30〜50
棟になるとマネージャの活用と、少し標準化やシステム化が必要になって
きます。
それ以上になると、本格的に標準化やシステム化を導入しなければうまく
動きません。
家業的ビジネス形態から企業的ビジネス形態への移行が必須となります。
また取り扱う商品によっても運営の仕方は変わってきます。
低価格住宅であれば企画とスピードが大切ですが、
中高級注文住宅では設計力と納得システムが必要です。
不動産ビジネスと住宅ビジネスとリフォームビジネスはまったく異質のものであることも認識する必要があります。
工務店・ビルダーは時代の変化や、業態や規模による経営のあり方をよく考え、自社の本質を活かし、
最大の特長を発揮できるように工夫することと、その特長を徹底実践・強化することが大切です。
(2016年9月25日 日本住宅新聞掲載)