③「業務改善」はシンプルに

「業務改善」というと、小難しいことが書かれているイメージがあり、「今は現業で忙しいから」と後回しにしている経営者様もおられるのではないでしょうか。住宅産業塾でこのほど提唱したアフターインサイドセールスシステムにも業務改善項目が列挙されていて、大変そうというイメージを持った方もおられるかもしれません。

 

まず、結論から言うと、全くそうではありません。

 

会社が維持成長発展していくためには「業務改善」は必要不可欠です。これは、日々積み重ねてきた仕事を見直し整理するというシンプルな作業の繰り返しであり(もちろんセオリーはあります)、規模の大小問わずついて回るテーマでもあります。今回は、その「業務改善」のおおまかな流れについてご紹介いたします。

 

最初は業務の洗い出し

 

自社の業務の一番良いやり方、そしてその流れを明確にすること、いわば会社にとっての骨組みを作ることが、業務改善の根幹です。あとはそれに対する肉付けで、前提として骨組みがしっかりしていないと、例えば最新のデジタルサービスを導入するなどの肉付けをしたとしても、うまく身体全体を動かすことはできません。今、色々なITツールが出回っていますが、うまく機能させることができない場合、その理由のほとんどはここにあります。

 

規模の大小問わずどこの会社でも明文化されているかどうかは別として業務フロー(業務の流れ)があると思います。最初は、どんな会社でも、今まで会社が決めて行ってきたルール、もしくは、個人が自己流で行ってきたやり方などがあります。それをすべて抜き出してみてください。例えば営業であれば、集客行動からお客様発見、初回面談、そしてその後の面談の進め方から契約に至るまでのステップ、そしてその後の顧客とのコミュニケーション等。設計であれば敷地環境調査からヒアリング、プランニングからプレゼンに至るまでの流れ、工事であれば図書の引継ぎから工程組、着工から引渡しまでの流れです。またアフターであれば引渡しから点検、HO様とのコミュニケーション等、どこにどのようなルールが会社として用意されているのか、どこが機能し機能していないのか、またどこが個人プレーに委ねられているのか、などについてまず明確にすることです。

 

 

業務フロー(流れ)をまとめる

そして、業務を洗い出した内容について、その効率性や成果の出るやり方なのかをチェックし、各職種ごとに現在の最善のやり方に基づく一つの流れに整理します。それが、いわゆる業務フローとなります。これが自社の業務の骨組みとなり、そこから自社のどこに課題があるのか、だれが何を次に行うべきなのか、どんなツールが必要になるのか、などいろいろなことが見えるようになります。

 

また、今までロスやムダになっていたことも明らかとなることは業務効率や生産性の向上にもつながりますし、誰が何をしているのか、部門内に留まっていた知識が会社全体に共有されることで、互いの連携も向上します。

業務をこのように整理しフローを見直すことは、結果として多くの成果をもたらすことになります。

 

 


業務フロー構築→CSの向上

 

更に最も重要なのは、この内容が、CS(顧客満足)を大きく向上させることになる点です。業務内容が明確になり、社員間の連携も向上することは、顧客対応に一貫性をもたらします。それは、顧客対応力の向上に直結し、CSレベルの向上につながります。顧客対応を個人スキルに依存せず、会社としてその内容・やり方を明確にし、社員それぞれに同じように実行していただけるようにすること。ここが肝心です。

 

アフターインサイドセールスシステムの中では、そのため各業務改善項目を要件設定しています。

やることは明確です。ぜひ、今のうちに業務改善に取り組んでいただきたいと思います。

 

  

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