コーニス照明の利点は壁面の素材を活かすこと。
光を「なめる」という表現を用います。理想は(b)。
施工がやや大変ですが一番壁面がきれいに照らすことができ、且つ、床面にも光が落ちます。
素材に凹凸があれば陰影により立体的な演出に仕上がります。
この手法は鉛直面の照度を確保する目的ですから、絶対的な明るさよりも「明るさ感」を作ることを意識すると良いでしょう。
視線が止まる箇所。例えば、玄関を入った先にある壁。廊下の突き当たりの壁、トイレの壁、和室の壁などです。
玄関やトイレの壁などは割と少ない面積で効果を得られるので、少し高価な素材を選んでも良いでしょう。
(a)の場合、折り上げの高さが100ミリ以下になると光源が目に入り不快な眩しさが目に入ります。(c)の場合、光源が見えない理想的な施工ですが、上部に光が溜まり少々もったいない気もしますが、電気工事側から見ると器具を顎に乗せるだけですから、(b)より簡単です。
造作施工の手間、電気工事の手間を考慮しながら職人さんには仕上がりの価値の意味を共有することが求められます。ここが重要です。
色温度の選定とセンサースイッチ
次に検討する材料は色温度。素材の表情を演出する重要な要素です。ですが、素材が白色だからと言って白色の光を選ぶと良いか?
白色や寒色系を演出するのは高色温度が良いですが、それは照度が十分に足りている時です。
「クルーゾフ効果」をあてはめると、照度が低い高色温度では陰気に感じてしまいます。
住環境では3000ケルビン以下の低色温度を選ぶ方が空間としては品がが出ます。
光環境を設計する際は、空間から受ける快適性を心理面と合わせて考えると良いでしょう。
もう一つはセンサースイッチ。
玄関、廊下など一時的に利用するスペースはセンサースイッチが便利です。
ポイントは1回路にまとめること。そして、範囲が広ければ親子センサーにすることをお勧めします。
壁付け天井付けどちらの組み合わせも出来ます。
是非、トライしてみて下さい。