和紙と照明の組み合わせ
日本には地域に根差した伝統技法の和紙が各地に存在します。今回は山梨県市川三郷町にある金長特殊製紙株式会社の特殊和紙『糸落水』と照明を組み合わせてみました。
『糸落水』とは
落水和紙の技法に縦横の糸を張り強度を増した和紙。薄い糊を混合しているため、ガラスに霧吹きで水を噴霧するだけで簡単に施工できるのが特徴です。
相性が良い和紙と照明
和紙にひかりを透過することで、柔らかな表情を作り出すことが出来ます。
落水和紙は非常に薄いため、光源も見えてしまいます。ですが、和紙の影を映し出すことが出来ます。
この『影』にフォーカスし表情を作ることで壁に反射した時の空間デザインを作り出す仕掛けです。
通常の和紙は光を透過し行燈としての役割を果たす。一方、落水和紙は行燈より『ひかりの陰影』を楽しむのに適していると言えるでしょう。
玄関や廊下など、共用部の演出に適した照明手法ですが、扱い方でとても良い提案材料になります。
アイディア商品ですから、金額の相場感がありません。大きさや施工範囲に合わせた金額設定も必要ですが、「なんか良いかも・・・」と思っていただける仕掛けができれば、あとは絵画と同じ感覚で値付けが可能です。
顧客の価値観と相談になりますので、指値をしてもらうなどの交渉の楽しみを与えても良いのかも知れません。
あなたならいくらで買いますか?
住み手がちょっとした自慢ができるアイテムをさりげなく創り出す。この提案営業こそが顧客満足を向上させる大きな要因になります。
ガラスの仕切り壁もあり、窓に和紙を張り、昼は太陽光で影を内側に作り、夜は人口光で影を外側に作る。同じ和紙でも影のできる方向を変えたデザインもなかなか良いものです。
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