ルイスポールセン「PH5」 

※ 今月より、住宅産業塾の講座でも人気の㈱灯り計画 三原慎一様にご執筆いただき、「暮らしに灯りをプラス」コラムを掲載いたします。

日本の食卓で使うには、注意が必要ということを知っていますか?

何故なら、北欧はキャンドルの文化が定着しており、食卓には一般家庭でもキャンドルを日常的に灯します。

その為、キャンドルの灯りを活かし、且つ、食事を楽しむやわらかい灯りを好む傾向にあります。一方、日本の食卓は北欧に比べると、明るくしっかりとした光が好まれる傾向にあります。 

 

 

インテリア性やデザイン性が良くても食卓テーブルの照明は、もう少し明るい方が良かったと思われることが多いのが現状。

 

これは蛍光灯の光りを好んでいた日本のあかり文化が背景にあります。また食文化にも違いがあります。

北欧は刺身を食す文化が無く、鮮魚は火を通すことが前提。刺身の色つやを鮮やかに表現するには「直接光」が適してます。間接光だけでは影が出づらく立体感が出ません。刺身だけでなく、サラダもみずみずしく見せるためには光が食材に反射する「光の指向性」も必要です。

 

 

食卓の主役はあくまで「食材」。

 

日本の一般家庭の食卓に上がる食材をより鮮やかに、よりきれいに見せるためには「PH5」と合わせてダウンライトやスポットライトで指向性のある光りを創りましょう。

ダウンライトの場合、テーブル面を効率的に照らすことのできる『ユニバーサルタイプ』に。スポットライトは取り付け一を簡単に変えることのできる『配線ダクトタイプ』にします。さらに、調光スイッチを併用し回路を分けるとキャンドルも映える演出が可能となります。

 

 

ここで注意するポイントは「影」。

 

PH5は比較的大きな器具ですので、テーブル面に比較的大きな影が落ちます。その影を目立たなくするには色の濃いテーブルを選ぶか、ダウンライトやスポットライトの光の角度を調整して影を薄くする方法もあります。

 

 

食卓の照明計画は、適度な明るさと影を考えることを心掛けたいですね。ダウンライトなどの器具選定が成功の「鍵」を握っています。