ダウンライトの選定基準のお話を前回しました。機能別に価格が分かれていると。
しかし、安いダウンライトを価格優先で選んでいる工務店がいまだ沢山います。
建築資材が高騰しているから、原価を抑えたいからなど理由は様々ですが、注文住宅を販売し、オーダーメイドに対応し、高単価、高品質を謳っているにもかかわらずです。
思わず「えっ?」ですよ。 価格重視の建売住宅ならそれでいいです。
問題は品質やデザインにもそれなりに拘りを持った地場密着型の工務店がこれで良いはずがありません。
実際に住まわれた後「がっかり」に必ず気づきます。
例えばLIXILのショールームを案内し、グレードの高いユニットバスを検討している施主に対して安い賃貸アパートのシャワーヘッドを提案し「節水機能が付いているのでこれで十分ですよ」と言っているのと同じこと。
クローゼットの中や洗面室などの明るさの機能を重視する場所なら安いダウンライトで十分。
しかしいくら省エネタイプだからと言って、リビングルームに浅型の眩しいダウンライトを設置するのはいかがなものかと・・・
先日も、とある工務店に行ってきました。同じ敷地の中にショールームが併設されてます。
インテリアコーディネーターに外注し選定した感じの良い空間デザインです。ショールームの案内は主に日中。
外光もふんだんに室内に入ります。ショールーム内を動き回るには良いですが、長い時間同じ場所にいると、天井のダウンライトの眩しさが目に刺さります。これは「不快グレア」と言います。
何せ天井はダウンライトだらけですから。打ち合わせテーブルはリビングの端にあり、顧客をリビングが見渡せるように座ってもらい、スタッフはリビングに背を向けます。
これじゃ、眩しいダウンライトに気が付きませんね。しかも日中の打合せが主ですから、眩しいとは思いませんし感じません。
◉対策方法① 器具の交換
まずは3灯か4灯同じ開口寸法のグレアレスのダウンライトと交換する。配線はそのままですから、交換工事は30分もあれば十分。これを社員全員と共有します。
◉対策方法② 体感
夜の眩しさの「差」を体感してみましょう。これを切り口に商談を進めることも出来ます。
たった数灯変えるだけで、空間の見え方が大きく変わるはず。これが、質の高い空間を作ることに繋がります。
皆さんのショールームや打ち合わせスペースのダウンライトを是非チェックしてみて下さい。
ダウンライトの器具選定のご相談は灯り計画HPよりお問い合わせください。