あえて明るくしない
照明は明るくする道具。そう捉えていませんか?
もちろん、明るくすることに違いはありませんが、考え方を180度変えて、どの程度の「暗さ」がその場所にとって最も心地よいかを考えてみて下さい。
例えば、深夜のリビングルーム。
壁に小さなインテリア素材を飾っていると仮定します。
ここに、どのくらいの「ひかり」をあてると心地よい空間になるのでしょうか?
必要照度の基準は関係ありません。感じる光だけを考えます。わずか1ワットのLEDだけでも十分な心地よい暗さなんです。
感じ方は人それぞれですが、暗さの価値を意識してください。
これはキャンドルライトと同じ考え方。1本のろうそくの炎だけでも十分。
写真LEDはわずか0.5ワット。氷の入ったグラスの下から照射。これだけでもテーブルの回りはグラスに反射した間接光で眩しくない光演出が出来上がります。
このLEDは看板用のモジュールを使ってます。
100個単位で業務用に販売しているのですが、気になる方はご連絡ください。
これにセンサースイッチや簡易型の調光器を組み合わせることで、よりパーソナルな光を作ることが出来ます。
日常生活を営む上で、私たちは多くの時間を人工照明に頼っています。
そのほとんどは、煌々と明るい環境下の中。暗さを求めることは、我々の脳内に選択肢として存在しません。
喉が渇いたから飲み物を欲するように、疲れたから暗さを欲することはありません。
だからこそ、私たちのような建築業界のプロが一般消費者に「暗さの効能」をキチンと正確に伝えることがとても重要なことと思います。
文化の違いもありますが、北欧では今もキャンドルが日常生活に溶け込んでます。
日本もろうそくを灯した“わびさび”の美意識文化が強く根付いています。
質素な灯りを現代風にアレンジすると、きっと今までとは全く異なる生活スタイルを最高の満足度を備えて提供することが可能になるのではないかと考えます。
是非、0.5ワットのLEDの明るさを体感してみてはいかがでしょうか。