受注獲得手法について考えてみます。営業社員なしで受注を実現したいとの要
望を頂くことが有ります。言葉遊びをするつもりはありませんが、営業とはお
客様と自社とをつなぐ行為そのもので、専従で営業を職務として動く方もおら
れれば、兼務して営業を行う方もおられるでしょう。ですが、どちらにしても
”営業”と言う行為がなければ受注になることは有りません。
ある会社では一般的な営業担当職の社員はいなくて、設計者が直接お客様との
折衝を行って成長されています。営業行為が無いかと言えば、設計者や社長様
が”営業”を行っているだけの事です。
”営業”をしないで受注が取れるというような誤解が無い様にお願いしたいと
思います。例え、紹介受注でも紹介されれば確実に受注となる事は有りません。
どこまで行っても”営業”無くして受注は有り得ません。国交省の消費者動向
調査では、契約要因として「信頼出来る会社だから」が1位です。信頼して頂
ける事が何よりも重要です。
では、どうすれば良いのでしょうか? 答えは「こころ」に有ります。私はこ
れまで数千名の方々に営業研修をさせて頂きました。その中で営業成績が急増
したケースにおいて、商品、価格、仕様、名簿数、集客数など何も変わってお
りませんでした。変わったのは営業の進め方と、その方の「こころ」です。
現在多くの営業研修がありますが、残念ながら「こころ」の大切さを重要視し
ている研修を私は知りません。営業の本を何冊も読んで来ましたが、殆どが手
法メインの内容でした。ローコスト住宅と言われる分野では”金額”最優先と
言うお客様が多く見受けられます。人間関係やサービスよりも先ずは価格で判
断する。こうした傾向は住宅という商品がある意味、一生に一回の買い物では
なくなってきているとも言えます。分譲系においてはこの傾向が更に強く、立
地と価格が決め手となります。信頼関係という位置づけは、既に出来上がって
いる点で重視されることは有りません。
この様に業種や客層によって状況は異なって来ますが、皆様のターゲットは如
何でしょうか?ローコストではない注文住宅を中心にされているなら「こころ」
が大切です。自分自身が商品、技術、価格、仕様などを含め心から納得してい
るか?お客様に信頼して頂ける知識やスキルを習得する努力を、自主的に行う
心構えが有るか?お客様に心から喜んで頂ける家づくりへの、誠意と熱意を持
っているか?など、「こころ」の有り様が非常に大きなポイントです。
次回は、心から伝える営業についてご紹介します。お楽しみに!
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