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● スタッフリレーコラム

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  ~請求書なしシステムは監督の業務改善につながる~

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工事管理の工程の中で、請求書処理に時間が掛かるケースが多いようです。請

求書処理というのは「作業」ですので、これを軽減できると働き方改革にもつ

ながってきます。この請求書処理をなくしたシステムが「請求書なしシステム」

です。これは、検査と支払いを連動させたシステムです。

 

ここで、請求書なしの流れを記します。

 

1.実行予算を組み、確認できた段階で協力業者に事前発注を行う

2.各業者はその発注指示による工事、或いは資材の納材を完了させ、自主検

  査をする。品質基準に合致したことを確認したら、業者は現場監督(現場

  責任者)に受入検査(検収)を依頼する。

3.現場監督(現場責任者)が受入検査を行い、会社の基準に合致していれば

  業者の提出した「工事・納材の完了届」に「合格」サインをして経理(支

   払い責任者)にその完了届を渡す。

4.経理(支払い責任者)が発注内容の相違ないことを確認した後、自動的に

  支払い業務(業者への振り込み)が実行される。

 

これを構築するには、①工事・資材の標準化とその単価決め、②協力業者との

請負契約の実施、③発注方法の標準化・システム化、が必要となります。

 

①工事・資材の標準化とその単価決めとは、「発注管理システム(実行予算作

成を含む)」と「工事・資材データーベース」、「工事業者・資材業者データ

ーベース」「支払い管理システム」を連繋、連動させることにより、発注デ

ータを共有させることがポイントとなります。従って、工事・資材の標準化を

図ること、工事・資材の協力業者を決めること、工事・資材の単価を決めるこ

とが必要となります。これらを設定してデータベース化することが前提です。

 

②協力業者との請負契約の実施とは、施工に関わる全ての協力業者との間で、

請負契約を交わします。業者との契約内容のポイントは、施工品質基準の遵守

合意、工事・資材の標準化と単価の合意、支払い条件の合意(責任を持って工

事或いは資材を納めるために)自主検査の実施、「工事完了届」をもって請求

書にかえることの合意、請求書なし支払いシステム(請求書を出さないこと)

の合意となります。

 

③発注方法の標準化・システム化とは、施工する工事と資材すべてに関して、

決定された実行予算の発注金額を、標準化・システム化された発注方式で事前

発注することです。着工後に発生する追加・変更工事に関する発注も同様の発

注方式に従うことが原則となります。また、1.発注伝票 2.工事・納材完

了届(自主検査報告書・受入検査依頼書を兼ねるの2通の書類)を、発注時に

発注先に同時に発送する発注方法を取ることになります。

 

実際にはこのシステム導入するにあたり多くの条件があるため、なかなか採用

できていないのが現状です。まず大前提として、積算・発注・原価管理の基本

をきちんと理解しておかなければなりません。また事前発注が原則ですので、

完成図面・図書も必要です。

 

請求書無しシステムは、業務改善・短縮に大きくつながります。住宅産業塾で

は、このシステムを比較的導入しやすいようにエクセルツールを用意しました。

説明会を順次行いますので、業務フローと積算・発注・原価管理体制構築と合

わせて、是非挑戦してみてください。