9月6日(水)東京にて第4回医・食住健康フォーラムを開催いたしました。
昨年設立した(一社)住環境改善推進協議会主催で、食生活と住環境を改革し、
医者要らずの健康長寿社会実現を目的に開催しており、今回は健康分野のトッ
プリーダー3名をお招きし最新情報を講演、パネルディスカッションを行いま
した。
全国から会員様を中心に約110名にお越しいただきました。
その内容をご紹介します。
①保健学博士で食育の専門家ながらマイナスイオン科学の第一人者として住環
境の重要性を説かれておられる菅原明子先生から、改めて還元型の暮らしの必
要性をお教えいただきました。
病気など不健康は酸化還元で説明ができます。身体の酸化が進むと、炎症が起
きます。そしてその炎症が慢性化し病気の原因になります。炎症をそのまま放
置してはいけないのはもちろんですが、その原因である酸化を抑制し還元型の
暮らしをすることが病気を予防する一番の方法なのです。
過去、住宅は開け放した暮らしが当たり前で必然的に風も通りマイナスイオン
が多く、ダニも発生しづらい環境なのが当たり前でした。しかし、今の住居は
密閉型で酸化促進しやすく、現代は清潔になったと言われる一面、昔に比べて
不衛生なところもあります。
酸化型の生活は、時間も不規則になり、食生活も乱れがちになります。病気と
いえないまでもイライラしたりするのもこれが原因かもしれません。健康の一
番の秘訣は生活を還元型(抗酸化)にすることです。それはマイナスイオン優位
な住居によりもたらされます。住居に限らず、高齢者施設でもこの様な考え方
が広まると良いですね。
そして、そのような環境では、五感も鋭敏に働き、感性豊かにより人間らしい
暮らしも可能になるでしょう。
最後に、活性酸素を過剰にし酸化を促進する原因の一つである電磁波対策の必
要性を指摘され、住宅が影響している不健康状態改善に対し、ご提言いただき
ました。
②次に、「タニタ食堂」で一世を風靡。健康経営の第一人者である㈱タニタヘ
ルスリンク丹羽隆史社長様はデータに基づく生涯現役社会に向けた企業の役割
を教えていただきました。
日本社会は現在医療費で一人当たり2600万使われています。そのうち70歳以上
で半分以上が使われている現実、少子高齢化が進み税収も減ることを考えると
生涯現役社会へ移行が急務であり、そのために健康に取り組まねばなりません。
ただし、健康は個人で取り組むのは難しく、企業が率先してそれを行わなけれ
ばなりません。それが「健康経営」であり、少子高齢化が社会問題化する日本
ではその必要が高まっています。
また、「健康は『簡単に楽しく、続けたくなる』これがないと継続しません」
とされ、その実践方法を教えていただきました。
③看護師と一級建築士の資格を持たれ、人を元気にするデザインを提唱されて
いるホスピタルデザイン研究会会長 戸倉 蓉子様からは、デザインが暮らし
にどれだけ重要な影響を与えているか、具体的実践事例からご紹介いただきま
した。
感性を豊かにするデザインの大きな役割をイタリアで学び、今の仕事に活かさ
れておられますが、病院のコーディネートでも、どうしたら楽しく、患者も職
員も「あの病院があるからいいね。」と言ってもらえるような実用性と合わせ
たデザインをコンセプトから逆算して考えるそうです。
さらに、「建物をつくる本質は、よき人生をつくること。デザインを通じて、
いくつになっても自分らしく暮らせる社会を目指しましょう。そして21世紀型
工務店のあるべき姿として、「健康を科学的に充足させた住まい(ハード)に、
魂を躍動させるデザイン(ソフト)を両立させること」とご提言いただきました。
・パネルディスカッションにおいては、・情報過多なのに正しい健康情報が流
れていない現状、取組みが一過性のブームにならないための秘訣、また、人ら
しく過ごすために必要な静けさの要素について、そして、住宅について、子供
のときからの教育の必要性など、様々な意見やアドバイスを頂きました。
そして、最後には(一社)住環境改善推進協議会長井克之理事長より、家族の幸
福の城実現には健康要素を取り入れること、主に・温熱性能を高める・自然素
材を使う・抗酸化環境をつくる・健康快適な設計に基づく4要素がはずせない
ことを提言させていただきました。
これからの住まいづくりと健康への取組みに大きな知恵を頂いた医・食住健康
フォーラムですが、ご参加者様からも、「住が大切である事を再認識させられ
ました。」「女性の感性を活かすことが健康の近道と実感しました。」「病気
にならない家づくり、これからも提案していきます。」「改めて健康と住宅の
関係性がよくわかり、しっかり住宅購入者に伝えていきます。」といった声を
頂きました。
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