7月・月例会「SDGsで未来戦略づくり」

コロナ禍により、毎月の月例会はオンラインでおこなっています。7月は久しぶりに外部の講師をお招きし、

SDGsで未来戦略づくり」というテーマにておこないました。その内容についてご紹介いたします。

SDGsは必要不可欠のテーマ

 

2030年の新築住宅着工数は、今より3分の2程度になると予測されています。しかし、住宅会社で生き残るのは3分の1だろうと考えられています。

逆に言うと、この生き残り合戦に勝利すれば、今よりさらに多くの仕事が舞い込んでくるということです。

 

SDGsは、2030年までの目標が決められています。しかし「皆がやっていない」「コロナだから、、、」といって取り組まない企業もありますが、そうではなく、分かりきっていることなのですぐに取り組むべきことです。

 今から50年前の全世界の人口は、25億人でした。

その後37年で50億人となり、2011年には70億。

2050年には98億で頭打ちになります。100年で人口が4倍になります。

息するだけで炭素を吐き、食べ物も今より必要となります。

 

 

反して、日本は2050年には9500万。

2100年には5970万人まで減ることが予想されています。

この人口が減っていく中で、地方創生が大事だと思っています。

この地方創生のためにも、地域の方々皆さんにSDGsを教え、SDGsを広めていくことが、ひとつの解決策になると考えています。 

 

最近は、小学校の指導要領の中でもSDGsが採用されています。

今年から全国の小学校にSDGsが教育要綱に入れられました。

来年からは中学校にも入ってきます。大学では既に教育に入っており、今後学生を採用するときに、会社規模や名前でなく、SDGsに貢献しているかで選ぶ学生がでてきます。学生は地域社会改善、環境改善と保護に目が向いています。

採用時、そのような取り組みについて調べてから会社に応募する時代に突入しました。

この子供たちは将来の戦力になるだけではなく、顧客にもなります。学生から選ばれる。将来のお客様になる。今のうちから育てていくべき。

地域になければならない会社になるため、SDGsが必要になります。

 

 

◆産業界におけるSDGsの現状

 

経団連は、2017年にSDGs達成を全面に押し出しました。

既に地方も動いており、各自治体にアクションプランがあります。国、自治体の動きとしては、地方創生SDGs企業に優遇策を設けるといった事例も出てきました。銀行はSDGs融資といった、SDGs進める企業を優遇するような活動もあります。

トヨタは今年5月にSDGs新型コロナ危機を踏まえSDGs取組強化することを発表しました。SDGsに本気で取り組むことが発せられ、「SDGsに取り組む」から「SDGsに取り組まない会社とは付き合わない」と宣言しています。 

 

貴社の取引先でSDGsに取り組んでいる会社はいますか? このままで、取引を継続できるでしょうか?。

言われてからで間に合いますか? 取引先は生き残れるでしょうか? その取引先の商品を使ってよいのでしょうか? 

それで、持続可能な商売ができるでしょうか? 住宅業界では、アキュラホーム×IKEA×横浜市といったコラボレーションも始めています。

こういったことを皆さんの地元でできないでしょうか?               

 

会社規模、価格でなく、SDGsに取り組んでいるかどうかで、お客様に選ばれる時代になります。

しかし、中小企業では未だにあまり取り組まれていません。だから今がチャンスです。

SDG聞いたことがある日本は49%。知っているは8%。先進国では、どちらも認知度最下位です。

しかし、最近はどんどん認知度が上がっています。年齢別では若い人の方が聞いたことがあると言っています。

 

 

SDGsは企業活動の指針になる

 

企業活動とは、会社が提供する商品・サービスを売ること【経済活動】で、地域の課題を解決【社会的価値を創造】し、ファンを作ることです。既存顧客を大切にファンにしていくことです。それにはSDGsをやってよい会社だと思っていただくことが一番近道です。あなたの会社でどんなSDGsに掲げている課題を解決できますか?     

 

また、SDGsのゴールまたはターゲットを解決することができますか?

会社の商品・サービスで、どんな地域の課題、どんなSDGsのゴールを解決しますか? 

来年もまた新型コロナウイルスが蔓延しても生き残れますか? 

何ができるか、その指針にSDGsがあるのです。

今までの延長線上ではなく、新しいやり方で、今まで以上の価値を提供する方法はないか、今ある資源を使って何ができるでしょう?

 

資源とは、①人…取引先・従業員、②モノ…設計図、意匠、設備、ソフトウェア、③カネ…会社の資産、④情報…既存顧客リスト、⑤時間…会社が傾くまでに残された時間、⑥パートナー…これから見つける協力者、のように分けられます。経営で突然躓くということもあります。方向性について誤らないことが大事なのです。

 

 

 

SDGsを活用して、2030年までの経営計画をつくりましょう!

古小路勝利総合研究所 古小路勝利氏
古小路勝利総合研究所 古小路勝利氏

これからどのように生き残りますか? すでに世界・日本が地方が動いています。

大手はSDGsを追い始め、下請け企業はSDGsを強いられます。

若年層はSDGsの精神を学んでいます。

会社を持続させるためにリスクを回避し、これからの顧客を確保するため、そして世界が認めるビジネスチャンスであると捉えてみましょう。大手企業に勤める従業員はSDGsを既に理解しているため、これから家を建てるにあたり、このようなことをおこなっている住宅会社を選ぶかもしれません。

 

2030年までに地域に何が貢献できるのかを目標として掲げ、それがSDGsに則っているかを良く考えてみましょう。このSDGsを具現化するにあたり、「フォアキャスティング」と「バックキャスティング」という手法を用いて、経営計画を具体化しましょう。

 

バックキャスティングとは、目標となるような状態を想定し、そこを起点に現在をフル返って今何をすべきかを考える方法です。一方フォアキャスティングとは、過去のデータや実績などに基づき、現状で実現可能と考えられることを積み上げて、未来の目標に近づけようとする方法です。

バックキャスティングによる目標設定と、フォアキャスティングによる具体化計画の繰り返しで、長期ビジョンの実現を図ります。

  

れまでの1年計画(365日計画)から10年計画(3652日の計画)をつくり、常にどのようにすればという思考で、その目標に向かって会社が一丸となって進められれば企業のベクトルがはっきりとします。

これは社員募集、教育、さらには事業承継においても大きな軸ができるため会社を強くすることにつながってくるのです。

 

そして単なる工務店・ビルダーでなく、地域になくてはならない会社、代わりのいない会社へと変わっていくことがとても重要になります。これには目標があるからたどり着けるのもです。3652日の山を目指していれば、366日目を必ず通り過ぎます。

10年間ずっと「どのようにして」と考える会社になれば、10年後にどれだけの差ができることでしょうか。

10年後に生き残れる会社とするため、SDGsを視野に入れた経営計画をつくり上げ、実践することに挑戦してみましょう!

 

 

 

なお、10月より「SDGsで未来戦略づくり講座(全7回)」を開催します。詳しくはこのHPにてご案内していきます。